池田亮、岸田國士戯曲賞受賞作『ハートランド』書籍化決定
5月7日(火) に第68回岸田國士戯曲賞の授賞式が学士会館にて行われ、『ハートランド』で受賞した池田亮が出席した。併せて、同作品が書籍化されることも発表された。
岸田國士戯曲賞は、白水社が主催し、演劇界に新たなる新風を吹き込む新人劇作家の奨励と育成を目的に1955年に新劇戯曲賞として設置され、1961年には「新劇」岸田戯曲賞、1979年に岸田國士戯曲賞と改称され現在に至る。新人劇作家の登竜門とされることから、「演劇界の芥川賞」とも称されている。
賞状と、正賞の時計、副賞が贈られた池田は受賞者挨拶で「自分の創作は『痛み』が根幹になっている。どの作品を作る時も、色々な自分の痛みを発端にしているのに、創作していくとまた別の痛みが加わって、もう痛みのループ。でも、やめられない。そこから、なにか飛躍した作品を作りたいと思い、自分を問い直して作ったのが『ハートランド』です。
賛否が割れて、長いという感想が多いことにより燃えて、ある種、自分を取り戻したんじゃないかと思っています。今回この賞をいただいて、もっと次に、次にどんどん進んで良いんだなと思いました。これからは、今までのことを含めて、また新しい表現というところで、色々な作品を作っていくような作家になりたい」