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若手バンドを応援する『Grasshopper vol.37』至福ぽんちょ、NOIMAGE、「夜と同時に、動き出す。」の3組が、等身大のサウンドで心に寄り添った下北沢の夜をレポート

ぴあ
若手バンドを応援する『Grasshopper vol.37』至福ぽんちょ、NOIMAGE、「夜と同時に、動き出す。」の3組が、等身大のサウンドで心に寄り添った下北沢の夜をレポート


12月15日、東京・下北沢Club Queにてライブイベント『Grasshopper vol.37』が開催された。

チケットぴあのロックを愛する有志社員が若手バンドたちを応援するために立ち上げられ、関西編『Grasshopper WEST』やサーキットイベント『Jump Higher』の開催など領域を拡張させながら回数を重ねてきた同イベント。2025年を締めくくる今回は、愛知・名古屋出身の至福ぽんちょ、広島・世羅郡出身のNOIMAGE、東京・世田谷出身の「夜と同時に、動き出す。」と全国各地から飾らないサウンドを鳴らす3組が集った。

◼︎至福ぽんちょ

若手バンドを応援する『Grasshopper vol.37』至福ぽんちょ、NOIMAGE、「夜と同時に、動き出す。」の3組が、等身大のサウンドで心に寄り添った下北沢の夜をレポート

至福ぽんちょ
りおん(Ba&Vo)がアカペラでそっと旋律を紡ぎ出す「朝が来るまで」から幕を開けたライブ。その歌声は、彼らのこれからの35分の在り方を宣言する。我々を非日常に連れて行くわけでも、熱狂の渦に巻き込むわけでもなく、優しく寄り添い続けるのだと。二曲目の「銀河橋」でテンポは上がるが、キーの低いメロディだからこそ素直な気持ちがありのままに響いていて、疾走感の中でも人肌の温もりが失われない。

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至福ぽんちょ
彼らのアンサンブルはシンプルだがスリーピースの均整が高精度で、ふとしたブレイクの瞬発力も大きな武器となっている。
なお(Dr)のパワフルなビート、たいち(Gt&Cho)の歯切れの良いブラッシングミュート、りおんの挑発的なボーカルが渾然一体となって迫る「無敵少女」は、さながら「邦ロック版レッチリ」だ。MCによればたいちは本番直前にぎっくり腰になってしまったそうだが、高まるアドレナリンでアクシデントを感じさせないパフォーマンスを見せつける。

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至福ぽんちょ
「大事なライブでこそやりたい、私たちの大事な曲を聴いてください」。そうして奏でられた「日々」からが、至福ぽんちょの真骨頂を示すような展開だった。「頑張ったね / もう疲れたよね」というサビのフレーズで音と言葉に抱擁されているような感覚が、ありのままの自分を愛するパワーに変換されていく。そのムードを家族への思いを綴ったミドルチューン「帰る場所」へと自然に接続。りおんの細やかな目線は、日常の中に埋もれて忘れてしまいそうになる愛や願いを、見逃さないように拾い上げて見つめる。

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至福ぽんちょ
ラストは11月26日にリリースされた新曲「アンチ・ハレーション」を初披露。
半音ずつ上昇していくギターフレーズが、幸福への階段を一段ずつエスコート。三人が光の中に包まれていくように、ライブは締めくくられた。

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至福ぽんちょ

◼︎NOIMAGE

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NOIMAGE
メンバー三人で合わせた掛け声に続いて、耳に飛び込んできたのは懐かしさすら感じられるほどに親しみやすいメロディ。「広島のNOIMAGEです!いつも通り行こう!」。藤井凱也(Vo&Gt)は終始笑顔を絶やさず、滲み出る歌って弾いて叩くことの喜びが、フロアにハッピーなバイブスを充満させていく。

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NOIMAGE
「深夜高速」のスピーディーなビートが、「制限速度ギリギリで / 君の街へ駆け出していく」という歌詞とオーバーラップ。いや、実のところ目的地がどこかなんて重要じゃないのではないだろうか。ただ、三人乗りのこのワゴンがとんでもないスピードで移動していることが愉快でしょうがないのだ。


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NOIMAGE
彼らは幼馴染。スマブラや遊戯王、キックベースの延長線上にバンドがあっただけなのかもしれない。広島弁グランジ「たいぎい」、シャッフルビートやレゲエのリズムがお気楽な「きっとうまくいく」。思い付いた新しいルールを次々に追加して発展する遊び。そこに会場の全員を巻き込んで、内輪ノリの輪はみるみる広がっていく。「時間余りそうやな」と藤井が最近視聴したドラマ『ひらやすみ』の感想をゆるく語るMCだって、彼らと過ごす大切な時間の一部だ。

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NOIMAGE
音色が変わることもほとんどない、ストレートなロック。しかし、どれだけまっすぐに生きていたって人生は悲喜交々で、濁りのないピュアなラブソング「いぬかぶり」「告白」には繊細な感情が確かに宿る。
「カントリーロード」で勢い余って転げ落ちるほどの勢いでフロアに身を乗り出すと、掲げられる一面の拳に「めっちゃ良いわ!」とご満悦。自分が笑い続けられることを追い求めていればいいんだと、ライブハウスを出た後の道も明るく照らしてくれるようなステージだった。

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NOIMAGE

◼︎「夜と同時に、動き出す。」

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「夜と同時に、動き出す。」
乗り越えた日々の数だけの夜があるし、生き延びている人の数だけの夜があって、そうしていくつもの闇の中から仄かな月光をかき集めたら、高出力のアンセムになった。「ライブを重ねるとだんだん歌が上手くなって、初めて曲を作った時のぎこちなさが思い出せなくなってしまうんです。今日は、この曲を作ったあの時の感情を思い出しながら歌います」。Genta(Gt&Vo)がそう語り「青春の中で」を歌い出した瞬間、星空が広がるように全方位が彼らの世界観に染まる。いつか来る終わりを恐れ、躊躇う歩みのようなスロービート。それでも僕らは、前に進むことしかできない。


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「夜と同時に、動き出す。」
コロナ禍の鬱憤を歪んだギターに乗せて解き放つような「この話の続きは居酒屋で」では、叫んでもかき鳴らしても収まりきらない激情が、メンバーの身を激しく躍動させる。「俺の友達が、仲良くなるには音楽が一番手っ取り早いって言ってた。俺らと仲良くしようぜ」という言葉から間髪入れずに「卒業式出るの忘れた」へ。失敗を繰り返して取り戻せないものが増えていく中で、激しい焦燥が前へ前へとバンドを駆り立てていく。

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「夜と同時に、動き出す。」
彼らの佇まいはささくれ立っているけれど、それでも少しずつ、共鳴と共感をその手に収めていた。過去の恋の記憶を赤裸々に綴った一曲「記憶を消して」。きっと痛々しい傷跡が増えるほどに、君は人に優しくなれるだろう。フロアを見渡すGentaの温かい眼差しがそれを証明していた。
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「夜と同時に、動き出す。」
強くて立派な人間にはなれなくても、目の前の誰かの心を動かすことはできる。そんな確信が固く煌めく音になって走る。終盤にはエモーショナルな高速ロックチューンを連投。
「世田谷抜け出して」で不器用で我儘な姿を肯定すると、「ロングヘアーに憧れて」でフィニッシュ。「死にたいと思わせる音楽より、生きたいと思える音楽を」とGentaは叫ぶ。そうして彼らは見事、夜明けの希望を見つけ出してくれた。アンコールでは「夕暮れ」を演奏。同楽曲に込められた再会の祈りは、きっと今日出演した3組を、そして集まったオーディエンスをまたどこかで巡り合わせることだろう。


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「夜と同時に、動き出す。」
<公演概要>
『Grasshopper vol.37』

12月15日 東京・下北沢Club Que
出演:至福ぽんちょ / NOIMAGE / 「夜と同時に、動き出す。」

<次回公演情報>
『Grasshopper vol.39』

2026年2月20日(金) Spotify O-Crest(東京都)
開場 18:15 / 開演 19:00
出演:Earthists. / The Cards I Play / Dimrays

【チケット情報】
前売:一般3,500円 / 学割2,900円
当日:一般4,000円 / 学割3,400円
※1ドリンク別途必要
発売中: https://w.pia.jp/t/grasshopper/(https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2601304&rlsCd=001&afid=P66)
公演などに関するお問い合わせ先:下北沢DaisyBar 03-3421-0847
主催 チケットぴあ
企画・制作 チケットぴあ
『Grasshopper』公式サイト
https://fan.pia.jp/grasshopper/

提供:

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