劇団☆新感線の『メタルマクベス』が豊洲のIHIステージアラウンド東京で7月23日(月)に開幕する。
会場のIHIステージアラウンド東京は、約1300人を乗せた円形の客席が360度回転する画期的な舞台機構を誇り、2017年3月から今年5月まで1年3か月にわたって、同じ新感線による『髑髏城の七人』が複数のバージョンで上演され、計約55万人を動員した。
その後を受けて登場する『メタルマクベス』は、宮藤官九郎が初めて新感線の脚本を手がけた作品で、初演以来12年ぶりの再演となる。新感線の多彩なレパートリーの中で、本作のように“音モノ”と分類されるのは、ロック色を前面に押し出したシリーズで、特に音楽、生演奏へのこだわりが強い。初演時、演出のいのうえひでのりから「『マクベス』を近未来、映画『マッドマックス』の世界観で」とのオーダーを受けた宮藤は、伝説のヘビーメタルバンド“メタルマクベス”の物語として、原作の骨格を残しながら、シェイクスピアを大胆に読み替えた。空前のバンドブームに沸く1980年代と、廃墟と化した西暦2218年を行き来する構成の妙と、歌詞などの細部にまでネタを散りばめた笑いのセンスが宮藤らしい。