2021年8月2日 12:00
ピアニスト・外山啓介「一生忘れられない1年になった」 オール・ベートーヴェンのリサイタル開催へ
撮影:五月女菜穂
2007年のサントリーホールを完売にして成功させた衝撃的なデビュー公演以来、精力的な活動を続けているピアニスト・外山啓介。このほど、ベートーヴェンのソナタをまとめたソロ・アルバムをリリースし、8月29日(日)にはサントリーホールで『オール・ベートーヴェン ピアノ・リサイタル』を開催する。ベートーヴェンに対する思い、そして、コロナ禍で感じたことをインタビューした。
7月28日にリリースしたアルバムには、第21番『ワルトシュタイン』、第8番『悲愴』、第23番『熱情』を収録している。
「ベートーヴェンはずっとコンスタントにピアノソナタを書いてきた。弦楽四重奏やシンフォニーなど素晴らしい作品がたくさんあるが、同じぐらいピアノソナタも大切だと思う。いろいろな挑戦が1番から32番まで詰まっている」と外山は話す。
その中でもこの3曲を選んだのは「単純に好きだから」というが、「『ワルトシュタイン』は新しい時代の幕開けとなるような、ベートーヴェンにとって大きなソナタの一つだし、『熱情』は中期の一つのゴールになる曲。
『悲愴』は、いろいろなことがあるけれど、それでも強く生きていくしかないという前向きなエネルギーを感じる」