もし、幸福になれる花があったとしたら? 映画『リトル・ジョー』が投げかける“問い”
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カンヌ映画祭で主演のエミリー・ビーチャムが女優賞に輝いた映画『リトル・ジョー』が17日(金)から公開になる。本作は、人を幸福にする新種の植物の登場によって人々が変化していく様を描いているが、脚本と監督を手がけたジェシカ・ハウスナーはこう語る。「もし、私たち全員が何かに乗っ取られてしまったとしたら、実は最も平和になるのかもしれませんよ」。この映画が描くのは観客への挑発か? 真摯な問題提起か? それとも? 監督に話を聞いた。
本作の主人公アリスは、バイオ企業で働く研究員。離婚し、息子のジョーと暮らしながら仕事優先の生活を送っており、現在は“人間を幸せにする”効果のある新種の花の開発に力を注いでいる。アリスは完成した花を会社にだまって自宅に持ち帰り、息子に渡したところ、息子はその花を“リトル・ジョー”と名付けて世話をし始める。