2023年6月23日 15:00
成河、別所哲也ら出演 白井晃演出の音楽劇『ある馬の物語』3年越しに開幕
(撮影:細野晋司)
音楽劇『ある馬の物語』が、6月21日(水) に世田谷パブリックシアターで初日を迎えた。
ロシアの文豪トルストイの小説(原題『ホルストメール』1886年刊行)を舞台化した本作は、人間という愚かな生き物と思考する聡明な馬とを対比させ、人間のあくなき所有欲に焦点をあてながら、「この世に生を受けて生きる意味とは?」という普遍的なテーマを詩情豊かにそしてストイックに問いかける。本来は2020年6月から7月にかけて上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響により中止に。このたび約3年という歳月を経て、上演される運びとなった。
世田谷パブリックシアター芸術監督の白井晃による新演出となる今回は、まだら模様に生まれついたばかりに不遇な運命をたどる馬役で成河、その馬の中に潜む才能を見出す公爵役で別所哲也、公爵やまだら模様の馬の前に立ちはだかる美と若さの象徴ともいえる男性(牡馬)で小西遼生、そして彼らの運命を変えていくファムファタールともいうべき女性(牝馬)役で音月桂が出演する。また、馬の群れをアグレッシブに形成する歌とダンスに秀でた10名のキャストたちを含む、総勢18名の出演者で百数十年前のロシアのストーリーを現代の我々のストーリーとして立ち上げる。