クリープハイプ×Vaundy出演『AIR-G’ 40th Anniversary Live～4 your SMILE～』開催「今一番いいものをみせたい」

撮影：Hana

AIR-G’（エフエム北海道）の開局40周年を記念したライブイベント『AIR-G’ 40th Anniversary Live～4 your SMILE～』が、10月21日(金) に札幌カナモトホール（札幌市民ホール）で開催された。

出演したのは、AIR-G’にて新曲オンエアやレギュラー番組を担当するなど局と縁のあるクリープハイプとVaundyの2組。チケットは即日完売。会場は満員のリスナーで埋め尽くされた。

最初に登場したのはクリープハイプ。緊張感とワクワク感が入り混じった会場の静寂を破ったのは、ボーカル尾崎世界観の歌声だった。ライブ用にアレンジを変えて、アカペラで始まった「ナイトオンザプラネット」。間をとりながら、噛みしめるように歌うボーカルに、バンドのアンサンブルが重なっていき、曲のラストも尾崎の歌で終わるアレンジは、この日限りの特別なメニューであることを伝えてくれていたのだろう。



後半の「イト」では、会場から一段と大きな手拍子が送られ、間奏中に思わず「ありがとう！」と答える場面も。新曲「愛のネタバレ」「栞」「二十九、三十」など、「今一番いいものをみせたいと考えて作ったセットリスト」と言っていた通りの愛情を感じるステージだった。メンバー3人がステージを先に去ったあとも、尾崎が一人深々と頭を下げ、オフマイクで「ありがとう」を何度も口にしていた姿も印象的だった。

続いて登場したVaundy。「頼むよ北海道！いけるかい！」と煽られて始まった1曲目は「不可幸力」。「踊り子」で中毒性のあるビートを刻み込んだあとの「napori」では、妖艶な世界とVaundyの声に酔いが回っていくような心地良さだ。「恋風邪にのせて」「しわあわせ」と、伸びやかでスケールの大きい歌声は、自信に満ちた圧倒的な存在感を放っていた。



途中のMCでは「まさかクリープハイプと一緒にできるとは。4、5年前、高校生の時にテレビで見ていた人達と一緒にライブできるとは、思ってなかった」と。4、5年前はまだ高校生だったことに、改めて驚いてしまうのは、Vaundyの成長が名実共にすさまじい勢いである証だ。

赤い照明がより情熱を掻き立てる「裸の勇者」では、さらに攻撃的に客を煽り、それに応えて手拍子のボリュームがどんどん大きくなっていく。ラストのパート「花占い」「怪獣の花唄」では客席の最後列まで拳が上がり、身体が動き、気迫に満ちた空気感で会場の熱量がMAXに達して終わるという、見事なステージ運びを見せてくれた。



写真＝Hana