香川照之が“厄災の象徴”を怪演! 『災 劇場版』日常に溶け込む“ある男”の不気味な本編映像が公開
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香川照之が主演を務める『災 劇場版』の本編映像が公開された。
斬新な映像表現が国内外で注目を集める監督集団「5月」の関友太郎と平瀬謙太朗が監督・脚本・編集を務める本作は、WOWOWの『連続ドラマW 災』を再構築。全く新しい“恐怖”を描く映画として、観る者の信じる恐怖を覆すサイコサスペンスとなっている。
家族や進路に悩む女子高生、ある過去を抱えた運送業の男、冴えないショッピングモールの清掃員と理容師、負債を抱えた旅館の支配人、平凡な主婦。ある日、彼らのささやかな日常が、なんの前触れもなく不可解な“災い”に襲われる。警察にはすべて自殺や事故として処理されるが、何かがおかしい。刑事の堂本だけが妙な気配を感じ取り、災いの真相に迫っていく。一方でその災いの周辺には、いつもある「男」が紛れ込んでいた──。
公開された本編映像には、ショッピングモール内の理容室で働く理容師・皆川慎(藤原季節)と、香川演じる“ある男”が交錯する場面が収められている。店に入った皆川は、同僚たちに挨拶をしながら、白髪交じりの髪を束ねた志村(通称シムさん/香川)にも「おはようございます」と声をかける。黙々と手際よく仕事をする志村は、「お、お、お疲れさまです」と言葉をつっかえさせながら返事をする。
その後、バックヤードへ移動した皆川は、同僚と志村について言葉を交わす。志村は最近入ったばかりだが、その腕前は「あのおっさんに頑張ってもらおうや」「シムさんですか。まあ、腕は確かですよね」と噂されるほど。皆川も、客の髪を鮮やかなハサミさばきで整える志村の様子を、どこか気にかけるように見つめる。「もしかして一番上手いかもな、この店で」と同僚がこぼすと、皆川は「まあ熱心ですしね、いつもおどおどしてるけど」と応じる。
志村は右足を引きずるように歩き、鏡を手に取って客に仕上がりを静かに見せる。理容師・志村を演じる香川の、あまりにも自然な手さばきと、理容室にすっかり馴染んだ佇まいが、観る者の視線を否応なく引き寄せるシーンだ。
本作において“ある男”は「人」ではなく「災い」そのものであるという。監督は香川に対し、「殺人鬼ではなく、災いという“現象”を演じてほしい」と演出意図を伝えた。一見抽象的な依頼だが、香川は迷うことなく「分かりました」と即答。その潔い姿勢に、監督は作品全体をそのコンセプトで貫く決意を固めたという。
香川は、役作りにおける専門技術の習得力も際立っていた。短い練習期間で理容師役としての必要な技術を習得しただけでなく、スタッフや共演者にハサミさばきのコツを披露するほどの上達を見せた。
その姿を見て監督たちは、「短期間で新たな職業を身につけてしまう人間は、現実にもありうる」と、役のリアリティに強い説得力を感じたと振り返る。
変幻自在に姿を変え、あらゆるところに出現する“ある男”を演じた香川。短期間で職業や所作を習得し、人々の日常にいつのまにか入り込む“厄災の象徴=ある男”は、現実にも存在しうるのではないかという疑念を抱かせ、その圧倒的なリアリティで観る者を恐怖に陥れる。
『災 劇場版』本編映像
<作品情報>
『災 劇場版』
2月20日(金)公開
公式サイト:
https://www.bitters.co.jp/SAIdisaster/
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