シム・ウンギョン“最初の日本映画”が公開に。「さまざまな女性像を表現したい」
撮影:源賀津己
昨年の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた『新聞記者』、個性豊かな女優陣の活躍が話題を呼んだドラマ『七人の秘書』、そして香取慎吾演じる主人公の“元相棒”を演じ、最終回まで多くの視聴者を熱狂させた『アノニマス ~警視庁“指殺人”対策室~』など、話題作への出演が続くシム・ウンギョン。そんな彼女が日本で最初に撮影に挑んだ映画『椿の庭』が公開を迎える。数多くの広告写真を手がけてきた上田義彦の初監督作品であり、富司純子と共演を果たした本作での忘れ難い経験について、シムが語ってくれた。
上田監督のオリジナル脚本で葉山の海を見下ろす古い日本家屋に暮らす老女・絹子とその孫娘の姿を描く本作。シムは絹子の亡くなった娘の忘れ形見であり、絹子と一緒に暮らす孫の渚を演じている。
「最初にお話をいただいたときは、“上田さんは私のことをどうやって知ったんだろう?”って思いました(笑)」
クランクインは2018年の4月で、『新聞記者』や2019年公開の『ブルーアワーにぶっ飛ばす』よりも前のこと。当初、上田監督は渚を14歳としていたそうが、シムを見て年齢設定を変えたという。映画の中で、渚の母が既に亡くなっていること、渚が日本語を勉強中であることなどが示されるが、その生い立ちや絹子と暮らすことになった経緯について詳しく説明されることはなく、観る者の想像に委ねられている。