『松本陽子 宵の明星を見た日』府中市美術館で 画業65年の軌跡を代表作で展観
今年5月に90歳を迎える画家、松本陽子。美術館での大規模な個展は初となる『松本陽子宵の明星を見た日』が、5月23日(土)〜7月12日(日)、府中市美術館で開催される。
松本陽子は1936年東京生まれ。東京藝術大学卒業後、1967年から約1年間アメリカに滞在し、アクリル絵具と出会う。帰国後、アクリル絵具と綿のローカンヴァス(下塗りの施されていないカンヴァス)による独自の手法を編み出し、松本の代名詞ともいえる、ピンクを主調とした画風を生み出した。鮮やかで軽やかな色の重なり。水蒸気を得てもくもくと成長する、雲のような動きや光に満ちた絵画空間。筆致を追いながら、吸い込まれるようにしばし目が離せなくなるに違いない。
《黒い岩Ⅴ》1991年アクリル、カンヴァス個人蔵
さらにこの到達点にとどまることなく、2000年代には油彩に本格的に取り組み、緑や黒、青などを用いた新たな絵画の試みも展開していった。
今回の展覧会では、1950年代末の初期作品から65年の画業をたどる。松本の作品は全国の美術館に収蔵されており、今回は作家本人とともにリストアップした代表作から新作まで計50点を集めて構成。昨年から制作を続け、今年描きあげたばかりの新作も初公開されるという。一辺が2メートルを超える大きな画面も松本絵画の特色の一つだ。
《宵の明星を見た日》2023年油彩、カンヴァス、木炭、パステルUESHIMA MUSEUM COLLECTION
なお6月7日(日)には、今井俊介や原田郁ら画家たちが語るトークセッション「画家たちと語る松本陽子」、13日(土)には「松本陽子インタビュー映像上映会」、28日(日)には神山亮子・担当学芸員による講座「陽子さんの絵の65年」とイベントが続く。そして7月11日(土)には作家本人によるアーティストトークも行われる。
光や空気をはらみ、流動するような絵画の連なりをぜひ体感してほしい。
制作中の松本陽子2025年12月撮影
<開催情報>
『松本陽子宵の明星を見た日』
会期:2026年5月23日(土)〜2026年7月12日(日)
会場:府中市美術館
時間:10:00~17:00(※展示室入場は~16:30)
休館日:月曜
料金:一般800円、高校生・大学生400円、小・中学生200円
公式サイト:
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/index.html
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