演劇の面白さがぎっしり詰まった4日間 藤田貴大作『かがみ まど とびら』
撮影:井上佐由
マームとジプシーの藤田貴大が手がける、子どもから大人までが一緒に楽しめる演劇『かがみ まど とびら』が11月22(日)・23日(月・祝)、28日(土)・29日(日)の4日間、上演される。
2018年、『めにみえない みみにしたい』という作品で「子どもから大人まで」の演劇に初めて取り組んだ藤田。2019年には全国14カ所をツアーするまでとなった。
そのシリーズの続編にあたる『かがみ まど とびら』は、”境界線“を意識したものになるという。たしかに鏡も窓も扉も、日常にありふれたものでありながら、あちらとこちらを明確に分けるものだ。
マームとジプシーの、特に初期の作品には時折、木で作られた枠が用いられていた。それがバスや電車の窓になったり、額になったりと作品の中でさまざまに変化していく。窓そのものがなくとも、演じることによってただの枠が窓に見えるというのは、演劇ならではの「見立て」であり、面白さのひとつだ。
今回もそんな、ひとつの要素がさまざまなものに変化していくさまが見られるかもしれない。
『めにみえない みみにしたい』に引き続き、作品内で重要な役割を果たす音楽を担当するのは原田郁子。