東北の美しい自然を舞台に、生命の尊さを描く名作 浅利演出事務所『ユタと不思議な仲間たち』本日開幕
(撮影:友澤綾乃)
三浦哲郎による童話を原作に、1977年にミュージカル化され、劇団四季と浅利演出事務所によって大切に育まれてきた『ユタと不思議な仲間たち』。その3年振りとなる再演の舞台が、本日10月31日(木) に東京・自由劇場で開幕する。『ミュージカル李香蘭』や『夢から醒めた夢』などと並ぶ、浅利慶太(企画・オリジナル演出)と三木たかし(音楽)が生んだ傑作オリジナルミュージカルのひとつだ。
舞台は東北のとある山村、湯の花村。東京から転校してきたユタこと水島勇太は、村の子どもたちに馴染めず、いじめられてばかりいた。ユタの味方は、同級生の小夜子と寅吉じいさんだけ。ユタを気遣う寅吉は、東北地方に古くから伝わる子どもの姿をした精霊“座敷わらし”の話を教え、友達になってみるよう勧める。満月の夜、ユタが古い屋敷で待っていると、座敷わらしのペドロ、ダンジャ、ゴンゾ、モンゼ、ヒノデロが姿を現して――?
“不思議な仲間たち”との友情とさまざまな試練を通じて逞しく成長していくユタの物語を、浅利がこだわった南部弁の台詞、日本の原風景を彷彿とさせる舞台美術、そして三木の美しい楽曲群が描き出していく。
なかでも小夜子が終盤に歌う「夢をつづけて」