ガラス作家・山野アンダーソン陽子と画家たちによるユニークな展覧会 『山野アンダーソン陽子と18人の画家』1月17日から
スウェーデン在住のガラス作家・山野アンダーソン陽子の発案で2018年に始まった「Glass Tableware in Still Life プロジェクト」は、山野がつくったガラスの器を18 人の画家が静物画に描くというもの。そのガラスの器と静物画、そして画家のアトリエで写真家の三部正博が撮り下ろした写真で構成される展覧会が、新宿・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、2024年1月17日(水)から3月24日(日)まで開催される。
日本の大学を卒業後、北欧最古のガラス工場であるコースタ附属の学校で、17世紀から続く工場制手工業の吹きガラス手法を学んだ山野は、ストックホルムを拠点に、クリアーガラスの探求を続けている作家だ。手技ゆえに一つひとつが微妙に異なる彼女の作品は、そのわずかな歪みや使い心地の違いといった個性が、使い手との間に微妙な関係性を生み出している。
今回のプロジェクトのきっかけは、その山野が「ガラス作品を本にしてはどうか」と提案されたことだったという。書籍化のプロセスはユニークだ。画家たちが描いてみたいガラス食器を言葉で山野に伝え、山野がその言葉を解釈してガラスを吹くと、そのできあがったガラス作品を見て画家たちが絵画を描く。