2021年11月16日 12:00
私たちの生きる現在を考える『記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol. 18』開催中
© Yamamoto Ayaka, courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film
創造的な活動を支援し、将来性の高い作家を発掘するための場として、東京都写真美術館が開催している『日本の新進作家展』。18回目となる今回は「記憶は地に沁み、風を越え」をテーマに、私たちの身体と土地、風景、そしてその記憶との関わり合いについて、多様なアプローチで追求する5組6名の写真・映像表現を紹介している。
デジタルとアナログの両方を用い、風景・イメージの多層的なレイヤーを作り出す吉田志穂。映像作品、インスタレーション、写真、絵画など様々なメディアを駆使しながらも、真摯に、時にユーモアをも交えながら表現する潘逸舟。自然災害とそこに暮らす人々、そしてその伝承・語りを、映像を中心に作品化する小森はるか+瀬尾夏美。10年以上にわたってアイヌの人々を撮影し続け、民族という類型化に疑問を投げかける池田宏。馴染みのない地域で、言語を越えて、身体と無意識の関係性を追求する山元彩香。
グローバル化とボーダレス化のあり方が変容し続ける社会にあっても、歴史、風習、伝承など、それぞれの地域や土地特有の記憶は様々な形であり続ける。