【おとな向け映画ガイド】今週は、ぶっとび人生!『ビーチ・バム』、恋のリブート?『ラブ・セカンド・サイト』をおすすめ。
イラストレーション:高松啓
【おとな向け映画ガイド】
今週は、ぶっとび人生!『ビーチ・バム』、恋のリブート?『ラブ・セカンド・サイト』をおすすめ。
ぴあ編集部 坂口英明
21/4/25(日)
https://bit.ly/3xdk1YF
岡田秀則さん(国立映画アーカイブ主任研究員)
「……ブノワ・デビエという撮影監督を引っぱってきたことで、ハーモニー・コリンの映画は「蛍光する映画」になった。時に毒々しい人工色で覆われるその世界は、この世の風景ではないようにも見え、それでいて人物たちの虚無もくっきり映し出している。……」
https://bit.ly/3xdam4p
細谷美香さん(映画ライター)
「……彼に寄り添う白猫ちゃんが危険な目にあわないかちょっと心配になりますが、いつも超然としていてめちゃくちゃかわいいです。」
https://bit.ly/3n9QASC
恩田泰子さん(讀賣新聞記者)
「……途中までは全然納得いかないが、だんだん愉快になってくるのは、私たちを縛る「常識」をラストの大花火に至るまで、徹頭徹尾ひっくり返してくれるから。たった一つ、「愛」だけは揺るがないけれど……」
https://bit.ly/3gxc3DT
妻ともう一度
『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』
妻と喧嘩して、一夜明けたら別の人生になっていたー。昨日までは、人気SF作家だったはず。ところが、何かがちがう。妻はいないし、自分はどうやら普通の中学校教師のようだ。状況が飲み込めないまま、街にでると、バスの広告に妻の華々しい写真が。
どうなっているのだ!
最初の15分で、カップルのなれそめから危機までを実にコンパクトに描きます。高校時代にピアニスト志望だった妻と出会い、恋におち、やがて結婚。妻はしがないピアノの教師、勉強そっちのけでSFを書いていた自分は売れっ子小説家になった。ふたりの関係には亀裂が入りはじめ…。そして、パリが吹雪に見舞われた夜、アクシデントがおきます。迷い込んだ別の世界では、妻は自分を知らない、しかもスターになっている、この試練のなかで、彼は愛をとりもどせる?
フランスで大ヒットとなった『あしたは最高のはじまり』のユーゴ・ジェラン監督によるオリジナル・ストーリー。映画サイトでは、2010年代公開のロマコメ映画ランキングで1位に選ばれた作品です。
主人公ラファエル役はカンヌ国際映画祭でショパール・トロフィーを受賞し、フランスでいま注目されるひとり、フランソワ・シビル。
妻オリヴィアを演じるジョセフィーヌ・ジャピがチャーミングです。ノートルダム大聖堂やエッフェル塔、オデオン座、と舞台となるパリの美しさも絶品。役者、シチュエーション、使われるクラシックの名曲、ロマンティック・コメディはこうでなくちゃ、夢見ごこちになれる映画です。
【ぴあ水先案内から】
春日太一さん(映画史・時代劇研究家)
「……何より、新たな世界で再び二人が出会い、関係を築いていく姿にはハラハラさせられるのと同時に、その多幸感には尊さすら感じた。……」
https://bit.ly/2RJUoyn
波多野健さん(TVプロデューサー)
「……主人公ラファエルの親友フェリックス役のバンジャマン・ラヴェルネがすごくうまくて笑わせてくれた。この人のおかげでこの映画の楽しさが2段階くらいアップした感じ……」
https://bit.ly/3x8RCmy
中川右介さん(作家、編集者)
「……タイトルバックの数分で主人公夫婦の10年間を描いてしまう。これだけで一本の映画になりそうな密度で、見事だ。惹き込まれた……
https://bit.ly/3tGk0KL
伊藤さとりさん(映画パーソナリティ)
「……フランソワ・シビルとジョセフィーヌ・ジャピはずっと見ていたいと思えるほど魅力的で、彼らの表情に一喜一憂しながら自分の人生と照らし合わせてしまう摩訶不思議な説得力は、ふたりが共演をきっかけに交際をスタートさせた互いへの吸引力のせいかもしれない……」
https://bit.ly/3tLgRcG