戦場の厨房で安田顕×林遣都が繰り広げる謎めいた舞台『死の笛』
(撮影:村松巨規)
安田顕の企画・プロデュースによる舞台で、林遣都を共演に迎えたふたり芝居『死の笛』が7月5日に草月ホール(東京・赤坂)にて開幕。ゲネプロの模様が関係者と報道陣に公開された。
安田がドラマ「初恋の悪魔」(2022年)で共演した林の演技にほれ込み、共演を熱望したことで実現したというこのふたり芝居。脚本の坂元裕二、演出の水田伸生も「初恋の悪魔」と同じ座組であり、ドラマ「Mother」、「anone」などの名作を世に送り出してきた強力コンビが今度は舞台でタッグを組むことに。
舞台上のセットは『ターザン』を思わせるような鬱蒼としたジャングルが広がる。舞台の真ん中には木で造られた小屋があり、その屋根の上にも昇ることができるようになっており、屋上の左右には小さなテーブル、無線機のようなものや積まれた本が見え、舞台のちょうど中央にはフェンスのような仕切りが存在する。
そこが日本なのか? 海外なのか? 架空の国なのか? そして現在なのか? 過去なのか?
近未来なのかも明示されないまま、物語は進んでいく。
最初に登場するのは、安田が演じる男。薄汚れた格好で、少しおかしな日本語を話し、小屋の横の調理場で野菜を料理する。