ジェームズ・マカヴォイの怪演に注目『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』監督が難役をオファーした理由を語る
「役柄は酷いものだったが、なぜかジェームズに惹かれる。映画スターであると同時に、素晴らしい舞台俳優でもある」と、マカヴォイの放つ魅力と、舞台や映画で高く評価されている確かな実力を認めている。
マカヴォイが本作で演じたパトリックの特徴について、ワトキンス監督は「観客に恐怖を植え付けるかどうかのギリギリのラインを保ちながらも、同時に魅了もしなければならないキャラクター」だと説明するように、絶妙なバランスが求められる役どころだったが、この難役を期待以上のキャラクターとして作り上げてくれたのだという。
『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』メイキングカット
ワトキンス監督は「パトリックを探求するにあたり、彼は自身の経験を掘り起こすだけでなく、深い資源の泉ともいえる、イアーゴ、リチャード3世、メフィストフェレスといった古典的な人物たちも参考にした。ジェームズほどパトリックをうまく演じられる人は世界中どこを探してもいないと思うよ。彼の心理的、感情的空間に対する理解、つまり感情的なグラデーションの小さな変化をマッピングする能力は、他に追随を許さない。彼は私がアプローチした最初で唯一の俳優だったよ」