2022年8月8日 07:00
二宮和也が追求する仕事論「勝つためには、負けることも必要」
(C)2015 DI (C)2022 映画「TANG」製作委員会
「僕、自分に興味がないんです」ーー真っ直ぐな目でそう語る彼に、繕う様子は感じられない。ああ、この人は本気でそう言っている。五大ドームツアーを満員にするアイドルグループ・嵐の一員であり、人の心に強い印象を残す役者の一人でありながら。
映画『TANG タング』で二宮和也が演じたのは、ロボットと心を通わせる主人公・春日井健。とある理由で医者の夢を諦めた彼は、自宅でゲーム三昧の日々に。いわゆる“ダメ人間”となってしまった健が、ポンコツロボット・タングとの出会いで前向きさを取り戻していく様が描かれる。
健のように、ダメな自分と向き合い、挫折を乗り越えた経験が、役者・二宮和也にはあるのだろうか。
2〜3個の言葉だけじゃ表せないのが、人
「13歳で芸能界に飛び込んでから、この仕事が僕にとってのすべて。なんでも器用にこなすように見えているかもしれないけど、本来は、人とコミュニケーションを取ったり集団行動をしたりするのは苦手なんです。小さい頃からゲームのコントローラーを握って、右ボタンを押したら画面内のキャラも右に進んでくれるような人生でした。