秋元康の新作歌舞伎など幅広い演目が楽しめる、新橋演舞場の初春歌舞伎公演
東京・新橋演舞場では本日1月3日から24日(金)まで市川海老蔵を中心に初春歌舞伎公演が行われる。
昼の部は『祇園祭礼信仰記 金閣寺』と『御存 鈴ヶ森』、そして新作歌舞伎『雪蛍恋乃滝』。
『金閣寺』では、片岡孝太郎が三姫のひとつ、雪姫を初役で勤める。見どころは、縄で縛られた雪姫が、足元に散った桜の花びらを寄せ、足指で鼠の絵を描こうとする場面。
『鈴ヶ森』は江戸時代に刑場だった鈴ヶ森で幡随院長兵衛と白井権八が運命の出会いを果たす話。「お若いの、お待ちなせえやし」のセリフが有名だが、両者が初対面で相手の力量を測るように駆け引きをする緊迫感や、やがて心を許し合い太い絆に変わっていく様子が名作と言われるゆえんだ。今回は市川海老蔵の長兵衛に対し、権八は中村莟玉。襲名してから大きな役が続く莟玉が、権八の陰影をどこまで演じられるか注目される。
昼の部最後は、秋元康の作・演出、田尾下哲・演出による新作歌舞伎『雪蛍恋乃滝』。「NINJA KABUKI」と銘打ち、照明デザインは、トニー賞ミュージカル照明デザイン賞に13度ノミネートされ、『ライオンキング』などで2度受賞をはたしたドナルド・ホルダーが手がけるなど話題満載。