近藤良平芸術監督「メチャクチャ手応えあります」 彩の国さいたま芸術劇場、2026年度は“おいしいメニュー”が揃うレストラン
(撮影:伊藤智美)
彩の国さいたま芸術劇場及び埼玉会館の2026年度ラインナップ発表会が2026年3月26日に開催され、芸術監督を務める振付家・ダンサーの近藤良平、林直樹理事長が出席。彩の国シェイクスピア・シリーズ2ndの第3弾となる『リア王』(演出:長塚圭史、主演:吉田鋼太郎)の上演や近藤監督の下、公募で多様な創造性をもつ人々が集まって作品をつくる「カンパニー・グランデ」の第2期の始動などが発表された。
近藤監督は2026年度のラインナップをレストランのメニューに見立てて発表。「いろんなメニューがあります。おいしいです」と胸を張る。
「カンパニー・グランデ」は近藤監督の肝煎りにより第1期が2024年6月に始まり、16歳から83歳(当時)まで120人が集い、今年2月に集大成となる公演『春の祭典』が上演され、反響を呼んだ。その興奮も冷めやらぬ中、早々に第2期の開催が決定。16歳以上を対象に4月1日(水)より公募を開始する。
演劇部門では、彩の国シェイクスピア・シリーズ2ndとして『ハムレット』、『マクベス』に続く第3弾として、長塚圭史を演出に迎え、吉田鋼太郎主演、藤原竜也、石原さとみらも出演し『リア王』が上演される(5月5日(火・祝)~24日(日))。
シェイクスピア作品としては、11月に吉田鋼太郎演出で『間違いの喜劇』を上演。一昨年の『夏の夜の夢』に続く高校生鑑賞事業として、県内の高校生を無料招待することも発表された。
また新企画となる「ナショナル・シアター・ライブ」では、本場イギリスで特別収録された選りすぐりの3作品として『欲望という名の電車』(5月27日(水)〜31日(日) 13:00開映)、『インター・エイリア』(8月5日(水)〜9日(日) 13:00開映)、『ハムレット』(11月19日(木)〜23日(月・祝) 13:00開映)を上映する。
ダンス部門では、今年結成30周年を迎える、近藤監督率いる「コンドルズ」の実に19回目となる埼玉公演となる『ALL YOU NEED IS LOVE』を上演(6月12日(金)~14日(日))。近藤監督は「非常に直球の作品です。ぜひ『コンドルズ』の愛を感じてください」と意気込みを口にする。
招聘公演では、ベルギーから、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル率いるローザスを招き、ラドワン・ムリジガと共作した『和声と創意の試み』が上演される(6月19日(金)~21日(日))。
また、ホフェッシュ・シェクター・カンパニーも16年ぶりとなる埼玉公演として13人のダンサーの躍動する身体とバンドの生演奏がぶつかり合う、幻想的かつダイナミックな話題作『Theatre of Dreams』の公演を行なう(10月23日(金)~25日(日))。
この他、近藤監督たっての希望で2023年に始まった、埼玉県内のさまざまな文化と人々を訪ね歩き、クリエイティブな視点で新しい埼玉の民俗誌を編むという地域プログラム「埼玉回遊」も継続。さらに子どもたちが楽しめるプログラムも盛りだくさん。人気絵本作家ヨシタケシンスケの絵本の世界を気鋭の振付家・スズキ拓朗がダンスで表現する「おどる絵本『みえるとか みえないとか』」の再演を7月に開催(7月18日(土)・19日(日))。続く8月には、ドイツとカナダのアーティストによる『レオの小さなトランク』が来日する(8月8日(土))。
また、渋沢栄一の尽力で1926年に開館した「埼玉会館」が100周年を迎えることを記念して、各種イベントも企画。同会館が、ロケ地になった(「オーケストラとピアノのための組曲『宿命』」が演奏されるコンサートシーン)ことにちなんで、映画『砂の器』の上演が5月9日(土)に行われるのを皮切りに、100年の歴史を振り返る展示や建築・文化をテーマとしたトークイベントなどが、1年を通じて開催される。
2022年の就任以来、人々が交わる場所をつくりたいとの思いを込めた「クロッシング」をテーマに掲げ、精力的に活動してきた近藤芸術監督。
ここまでの軌跡を振り返り、特に「カンパニー・グランデ」の成功に触れつつ「メチャクチャ手応えはあります」と力強く語る。「“成功”というものがひとつの公演をもって評価され、語られることが多いですが、僕の中ではプロセスが非常に大事。人は急には変わらないですが、ワークを重ねていくことで深めていき、培ったものがだんだんと形になっていく手応えを感じています」と充実した表情を見せた。
彩の国さいたま芸術劇場・埼玉会館2026年度ラインナップ詳細・最新情報(https://www.saf.or.jp/saitama/information/detail/107056/)
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