時間をかけて描かれる進化と成長。『ファンタスティック・ビースト』監督が語る
1作ごとに物語の舞台やカラーは異なるものの、真の意味で観客を魅了し、新鮮さを感じさせているのは、エディ・レッドメインらメインキャストが表現する“成長のドラマ”だ。ハリポタの場合はシリーズ開始時にキャストが幼かったので、新作が登場するごとに彼らが“目に見えて変化”していることが伺えたが、ファンタビの場合はキャストの“内面の進化と成長”が大きなカギになっている。
「先日、ニュート役のエディ・レッドメインに会ったのですが、彼は『1作目を撮り終えてから役がなかなか抜けなくて自分の皮膚の下に入り込んできたような、自分の体の中に息づいているような感覚があった』と言っていました。2作目の撮影が始まるまで彼の体内にはずっとニュートがいて、外に出たくてウズウズしているような状態です。さらに作品と作品の間は1年ほど空きますから、例えばエディに子供が生まれたりだとか俳優それぞれの状況の変化があり、人間としても変わっていきますし、俳優同士の関係もダイナミックに変化していくわけです」
小さな子供が成長するのと同じぐらい、大人も時間を経て変化し、成長していく。そこで重要なのは“ゆとり=時間”だ。「作品と作品の間に時間がありますから、役に対する考え方などが醸成されていく。