くらし情報『『Nerhol 水平線を捲る』千葉市美術館で開催中 千葉市の花「オオガハス」を用いた新作の展示も』

『Nerhol 水平線を捲る』千葉市美術館で開催中 千葉市の花「オオガハス」を用いた新作の展示も

《Untitled》2024年さや堂ホール


気鋭のアーティストデュオ「Nerhol(ネルホル)」による公立美術館で初の大規模個展『Nerhol 水平線を捲る』が9月6日(金)から千葉市美術館で開催されている。会期は11月4日(月・祝)まで。


『Nerhol 水平線を捲る』千葉市美術館で開催中 千葉市の花「オオガハス」を用いた新作の展示も

Nerhol左から田中義久、飯田竜太
Nerholは2007年、グラフィックデザインを行うデザイナーの田中義久(1980年生まれ)と彫刻家の飯田竜太(1981年生まれ)により結成。偶然にもふたりとも静岡県出身だ。写真や映像を出力した紙を重ね、彫り刻むという手法を構築し、写真と彫刻、平面と立体の境界を超えるような表現をつくり出している。ふたりの共通点は紙を扱うこと。さまざまな場所でリサーチを行い、対話を繰り返しながら約17年にわたり制作してきた。今回は、初期作や未発表作から、千葉市の土地や歴史にまつわる新作までを巡る展覧会となっている。

初期の代表作ともいえる2012年のポートレートシリーズ《Misunderstanding Focus》では、3分間連続撮影した200枚の写真を出力し、時系列に重ねた束を、最前面から最背面へとカッターで彫りを施している。人間は完全に静止することはなく、絶えず揺らいでいるともいえ、1枚1枚異なる写真を重ねて彫ることで、ひとつの作品に共在する複数の時間が、イメージのズレとなって現れるのだ。

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