主人公の“内なる風景”を描く。衝撃作『ミッドサマー』監督が語る
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『ヘレディタリー/継承』で圧倒的な評価を得たアリ・アスター監督の新作『ミッドサマー』が21日(金)から公開になる。本作はスウェーデンの奥地で90年に1度開催される祝祭を訪れたアメリカ人大学生が、壮絶な体験をする様を描いた作品だが「この映画はあくまでも(主人公の)ダニーの視点から見た話」であることがポイントだとアスター監督は語る。
本作の主人公ダニーは、ある出来事がきっかけで家族を失い、天涯孤独の身になってしまう。恋人のクリスチャンとの関係はうまくいっておらず、孤独が日に日に増していくが、彼女はある日、クリスチャンと友人たちとスウェーデンの奥地にある村に旅行に出かけることに。ホルガと呼ばれるその村は花が咲き乱れる美しい場所で、人々も笑顔で穏やか。優しく村に迎え入れられた彼女たちは太陽が沈まない夏至の祝祭に招かれるが、周囲で少しずつ異変が起き始め、ダニーやクリスチャンらの人間関係にも変化が訪れる。
本作はアスター監督の失恋の経験と、制作会社からの新作オファーが混ざりあって創作が始まった。主人公はいまにも恋愛関係を失いそうな状態にあり、孤独に押しつぶされそうになっているが、ホルガの祝祭に参加することで少しずつ満たされていく。