2021年11月16日 12:00
怒れる弱者が命を絶つまでの24時間 段田安則主演『セールスマンの死』2022年4月上演決定
主演・段田安則で贈るパルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』が2022年4月PARCO劇場での東京公演を皮切りに、長野、京都、愛知、兵庫、福岡と巡演することが決定した。
アーサー・ミラー作、エリア・カザンの演出により1949年ニューヨークでの初演されてから742回の上演という、当時としては画期的なロング・ラン公演となった本作。トニー賞、ニューヨーク劇評家賞、ピューリッツア賞を受賞した近代演劇の金字塔となる作品だ。『セールスマンの死』は、ウィリーが帰宅した月曜日の深夜から、自ら命を絶つ火曜日の深夜までの、わずか24時間が舞台。わずか24時間の中に、初演当時としては斬新であったフラッシュバックの手法で、ウィリーやまわりの家族の過去の記憶が巧みに織り込まれ、演劇ならではの展開をみせる。ウィリーの保険金で家のローンが完済されたことを嘆く妻の独白で終わるラストは静かな衝撃を観る者の心に残してきた。
そして今回、演出家には英国有数の劇場で数々の演出作を手がけ、本作と同じくアーサー・ミラーの『プライス(対価)』が評判となり、日本では2020年にサイモン・スティーブンスの新作戯曲『FORTUNE』のワールド・プレミアを開けたショーン・ホームズが担当。