MONOが人気作『その鉄塔に男たちはいるという』をリメイク
撮影:西山榮一(PROPELLER.)
昨年から“結成30周年記念シリーズ”と銘打ち、新作や初の試みとなるコントを披露してきたMONO。そのラストを飾る公演『その鉄塔に男たちはいるという+』が2月13日(木)から全国5都市で上演される。
タイトルに“+”がついていない『その鉄塔に男たちはいるという』は、1998年に初演。映画化もされた『約三十の嘘』(1996年)や『―初恋』(1997年)などで、一躍、注目劇団となる中、笑いを散りばめながらも“戦争”というハードな設定を取り入れ、これまでとは異なる新たな一面を発信した作品だ。
物語は、とある戦争で外国に駐留する部隊に、4人の芸人たちが慰問部隊として送り込まれる。だが、恐怖心から彼らは逃げ出してしまい、近くの森の中にある鉄塔内に隠れる。戦争が終わるのを待ちながら、やるあてのないショーの練習を繰り返す芸人たち。そこに、脱走した新人隊員がやってきて……。
「最初は“鉄塔の上”という不安定な場所で芝居をするのが面白そうだという、単純な着想からスタートしたんです」と作・演出の土田英生。だが、その当時、日本を騒がせたニュースにも意識が向く。「テポドンが発射されて、戦争すればいいじゃん、というような意見が出てきて、すごく衝撃的で恐怖心を抱きました。