ジャパニーズ・ミュージカルの傑作『生きる』本日開幕
黒澤明監督の同名映画を原作に、宮本亞門(演出)と高橋知伽江(脚本・歌詞)がブロードウェイの作曲家、ジェイソン・ハウランドとタッグを組んで作り上げた日本オリジナルミュージカル『生きる』。2018年の初演は、日本ミュージカル界を支えてきたふたりの“レジェンド”、市村正親と鹿賀丈史(ダブルキャスト)の熱演も手伝い、大きな話題と感動を呼んだ。その再演の舞台が、本日10月9日(金)に日生劇場で開幕。たった2年で再演に至ったという事実が既に、初演の成功を物語っていると言えるだろう。
主人公は役所の市民課長、渡辺勘治。早くに妻を亡くしてから男手ひとつで息子の光男を育て上げ、今は息子夫婦と同居しながら淡々と仕事をこなす毎日だ。そんなある日、自分が胃がんであり、余命が長くないと知る渡辺。振り返ると、そこにあるのは意味のあることを何ひとつ成し遂げていない人生だった。
今からでも、何かできることはあるのだろうか――。定年間近にして新たな人生を歩み出す渡辺の姿が胸に迫る、シンプルで力強いストーリーだ。
渡辺役の市村&鹿賀のほか、狂言廻しを兼ねる小説家役の新納慎也&小西遼生、光男の妻・一枝と役所の事務員・小田切とよを交互に演じるMay’n&唯月ふうか(各ダブルキャスト)