トロント映画祭:ナオミ・ワッツの一人芝居スリラー『Lakewood』
(C)Courtesy of TIFF
トロント映画祭で世界プレミアされた『Lakewood』は、ナオミ・ワッツがほぼ一人芝居状態のサスペンススリラーだ。
ある1日の朝から午後までの物語。エイミー(ワッツ)いつものように高校生の息子を起こしにいくと、息子は、今日は学校に行きたくないと言った。そんな息子に、学校に行ったほうがいいと言い残して、エイミーはジョギングに出る。走っている途中、何台かのパトカーがすごい勢いで通り過ぎていくのを見たエイミーは、まもなく、息子の通う学校で銃撃事件があったことを知った。
息子は今日、学校に行っていないはず。そう信じたいものの不安を拭えないエイミーが知人に連絡を取ると、息子が乗るトラックが学校の駐車場に停まっているという。結局、息子は学校に行ったのだ。
急いで駆けつけたいが、彼女がいるのは森の中。携帯でできるかぎりの人々と話ししつつ、エイミーは走り続ける。そんな中で電話を通じて得られる情報は交錯し、エイミーのパニックは極限に達するのだった。
脚本を書いたのは、ライアン・レイノルズのほぼ一人芝居だったスリラー『リミット』のクリス・スパーリング。監督は、『今そこにある危機』『ボーン・コレクター』『ソルト』のフィリップ・ノイス。パンデミックのため、トロント入りをしなかったノイスは、上映前のビデオメッセージで、この脚本に惹かれたのは、親になって以来、常に抱える恐怖について語りたかったからだと述べた。また、同じオーストラリア出身のワッツについては「彼女が10代の若手女優だった時から知っている」と語っている。ワッツは今作でプロデューサーも務めている。
ノイスがこの脚本を読んだのはちょうど1年前で、撮影はパンデミックの中で行われた。登場人物がとても少なく、ほとんどの舞台がアウトドア、しかも誰もいない森の中という設定のこの映画は、コロナ対策をしながら作るのにもってこいだ。配給はまだ決まっていないが、この映画祭中に動きがあるか注目される。
文=猿渡由紀
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