山田孝之・仲野太賀W主演『十一人の賊軍』──砦を守るのは札付きの悪党たち!【おとなの映画ガイド】
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押し寄せる多勢の官軍、砦を守る剣士と荒くれ者たち、絶対絶命の危機──まさにこれぞ活劇時代劇!という『十一人の賊軍』が、10月28日(月) に開幕する「第37回 東京国際映画祭」のオープニングを飾り、11月1日(金) に全国公開される。『狐狼の血』で東映ヤクザ映画を復活させ、『碁盤斬り』で草彅剛主演の凜とした侍を描いた白石和彌監督の、山田孝之と仲野太賀を主演にした新たな挑戦。この秋、一番の話題作の登場といっていい。
『十一人の賊軍』
基になったのは、『仁義なき戦い』の名脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した16ページのプロット(あらすじ)。脚本も書かれていたのだが、企画検討会議で、ラストシーンを読んだ当時の東映京都撮影所長・岡田茂(のちに社長)から「何考えとるんや!」と言われ、ボツにされた。頭にきた笠原さんは脚本を破りすててしまい、残っていないという。
それから約60年。プロットの存在を知った白石和彌監督がそれを探しだして感銘を受け、映画化を目指した。東映に持ち込むと、「これを我々がやらずしてどこがやるんだ」とプロデューサーたちは応えたという。