ももクロ、10年ぶりの『桃神祭』に3万6000人!「走れ!」「青春賦」で心をつなぎ、20周年のその先へ
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ももいろクローバーZが10月17日・18日の2日間、千葉県長生郡長生村の尼ケ台総合公園にて、ライブイベント『ももクロ秋の桃神祭2026』を開催した。実に10年ぶりとなる『桃神祭』。今回は毎年春に開催してきた地域連携型の大型ライブイベント『ももクロ春の一大事(以下、春一)』の流れを汲んだ形で、千葉県長生村とタッグを組み、『秋の桃神祭』として復活。DAY1の開会式では、昨年4月の『春一』開催地・新潟県新発田市の渡邉毅副市長から、千葉県長生村の岡本高直村長に「笑顔のバトン」を引き継ぐところからスタートした。
2014年から2016年まで、ももクロの夏の大型ライブイベントとして開催されてきた『桃神祭』は、日本中の八百万の神が一堂に会し、モノノフと日本全国に幸せをもたらすというコンセプトが掲げられていたのだが、最後に行われた『桃神祭2016~鬼ヶ島~』以降、『桃神祭』の象徴である桃神様は鬼に憑りつかれたままだった…。DAY1【~鬼になった桃神様~】は、桃神様から鬼を浄化するためにライブを実施。ももクロとモノノフ(ももクロファンの呼称)、そして、長生村の人々で力を合わせて、見事、鬼退治に成功。桃神様が元の姿に戻ったところでライブは幕を閉じた。
そんなDAY1を受けてのDAY2のタイトルは【~祀れ、われらの偶像(アイドル)~】。生まれ変わった桃神様に熱い魂を込めて祀りながら、モノノフと長生村に笑顔と幸せが訪れるよう盛大な祝祭を行い、村にレガシーを残すことがももクロに託された2日目のミッションだ。見事な秋晴れの空の下、2日間で約3万6000人という長生村の人口のおよそ3倍にあたるモノノフや地域住民などの来場者が集まった『ももクロ秋の桃神祭2026』のうち、DAY2【~祀れ、われらの偶像(アイドル)~】の模様をオフィシャルレポートとしてお届けしていく。
長生村の岡本村長による開会宣言で幕を開けたDAY2。まずは、ステージ両サイドに掲げられた大型ビジョンにオープニング映像が流れ出す。映像内で百田夏菜子が「久々の野外ライブ、久々すぎる桃神祭。ももいろクローバーZが存在する意味、モノノフさんと共に進んできた価値をこの桃神祭で改めて確かめたい。ミッションを一緒にコンプリートさせましょう!」とモノノフに呼びかけると、お馴染みの立木文彦のナレーションで「桃神祭、2日目。
浄化された桃神様に希望の魂を込めろ!開幕!」とシャウト。モノノフを盛大に煽ったところで、会場に「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」が鳴り始める。早速、ペンライトを振ってコールを重ねていくモノノフ達。客席の熱量が一気に高まったところで、メンバー4人がメインステージの山台に登場。DAY2の1曲目は「桃神祭、2日目も盛り上がっていきましょう!」という佐々木彩夏の煽りと共に「桃照桃神」でスタートした。『桃神祭』の幕開けに相応しい楽曲での始まりに、モノノフの歓声が爆発。さらに、生まれ変わった桃神様の誕生を祝うかのように、「WE ARE BORN」で畳みかける。4人がステージ上手から下手まで大きく広がってパフォーマンスを繰り広げると、DAY1でイントロから大歓声が上がった「Believe」を早くもここで披露。
「Believe」はももクロがインディーズ時代から大切に歌い続けてきた玉置成実の代表曲のカバー。中盤のラップパートがとても印象的なダンスナンバーだ。そして、ジェットスモークが立ち昇る中、「仮想ディストピア」へ。百田のソロと3人のユニゾンによる異なるメロディーが交差していくサビが大きな特徴。不思議な魅力を放つライブでの人気曲。モノノフがペンライトを左右に振って一体感がより高まったところで、最初のMCパートへ。
尼ケ台総合公園に駆けつけたモノノフと村民に向けて、メンバーがひとりずつお決まりの自己紹介を披露すると、DAY1を振り返りながら、DAY2でももクロとモノノフに課せられたミッションを説明していく。百田が元の姿に戻ったステージ上の桃神様を見つめながら、「私達の歌とモノノフの皆さんの声援、楽しい気持ちや幸せな気持ちを(浄化された)桃神様に宿したい」と宣言して、次のブロックへ。
続いてのブロックは、今年7月リリースの「会心の一劇」でスタート。TVアニメ『炎の闘球女 ドッジ弾子』のオープニング主題歌ということもあり、振り付けにドッジボールの動きが取り入れられているももクロの新たな応援歌。桃神様とモノノフにエールを送ると、モノノフもクラップで応えていく。続いては、佐々木による長めの歌い出しパートが印象的な「ロマンティックこんがらがってる」。この曲では可愛らしい振り付けと共にファンサをしながら花道からセンターステージへと移動。4人それぞれがセンターステージの四角に立ってパフォーマンスを見せると、チャーミングな曲調から一転。壮大な「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」へと続く。メインステージ後方からの眩しい西日を浴びながら、会場中のモノノフがペンライトを掲げる圧巻の景色が広がり、オペラ調のアウトロの余韻に包まれながら曲が終わると、ひと際大きな歓声が上がった。
センターステージでのMCパートでは、今回の衣装について紹介。代表作『青のオーケストラ』などで知られる漫画家・阿久井真が描いたライブキービジュアルのイラストを再現した衣装で、しめ縄などがあしらわれたお祭り感溢れる衣装となっている。そして、高城れにの曲振りで「Brand New Day」から次のブロックに突入。のんびりとした秋の季節にぴったりなテンポ感とサビのユニゾンが心地良い1曲。会場内を優しい空気で包み込むと、メインステージに戻って「可視光線」を披露。シンガーソングライターの小林私が手掛けたこの曲は、初期の人気曲「コノウタ」の令和版だと言われていることもあり、ももクロの歴史や成長をそこはかとなく感じたモノノフも多かったのではないだろうか。
ここで、幕間映像へ。長生村の歴史や伝統を紹介しながら、元の姿に戻った桃神様に熱い魂を吹き込もうと呼びかけ、DAY1に続いて、長生村の人々による「住吉神社 秋季例大祭 神輿渡御」と「長生音頭」が披露された。
「長生音頭」には、ももクロの後輩・スタープラネットアイドルアカデミーのメンバーも参加。千葉県のチーバくん、長生村の太陽くんと共に会場を盛り上げる。『春一』の流れを汲んだ、こうした地元とのコラボレーションも『秋の桃神祭』の大きな見どころのひとつとなっていた。
そして、メンバーカラーにゴージャスなゴールドの袖やスカート、髪飾りなどを合わせた衣装にチェンジした4人が再びステージに登場すると、「PUSH」で後半戦がスタート。この曲もDAY1でイントロが流れた瞬間にモノノフが沸き上がった楽曲だ。「Fight oh! Fight oh!…」といったかけ声やメンバーの名前を叫ぶコールが響き渡る中、最後に「これからも 変わらぬ声援 頼みます」というフレーズで締め括ると、次の「いつか君が」では、トロリーに乗って客席内を移動していく。メンバーは思い思いのファンサをして「ありがとう」と伝えながらパフォーマンスを披露。落ちサビのブレイクで、百田が「この手離さないでね」と歌い、会場をさらに沸かせると、そのままトロリーで移動しながら「誓い未来」を披露。
過去を振り返りつつ、未来へと進む決意を宣言したメッセージソング。客席内の目の前で歌われたこともあり、モノノフの心により深く刻まれたことだろう。
続けてトロリー上でMCパートを繰り広げると、長生村の村民エリアに「一緒に手を振って楽しんでください」と呼びかけて、「走れ!」から次のブロックへ。ここから少しずつ陽が落ちて、ペンライトが映える時間帯に。百田の落ちサビを経て、ラストサビでは照明が落ちる中、モノノフの大合唱が生まれていく。そして、メインステージに戻った4人が一列に並ぶと、「青春賦」を披露。2日共にピアノのイントロが流れ出した途端、ざわつくような歓声が上がった。儚さも感じさせる4人の歌声とセリフパートにじっと聴き入り、涙ぐむモノノフの姿がとても印象的だった。「走れ!」での圧倒的な一体感と多幸感から「青春賦」へと続くエモーショナルな展開は、今回の『桃神祭』のハイライトのひとつに。その場にいる全員で尊い瞬間を共有すると、続いては宇宙規模の恋心を描いた「イマジネーション」へ。このように独特で強い世界観を持った楽曲が、ここぞ!というタイミングで映えるのもももクロのライブならではの光景だ。
そして、最後のブロックはDAY1で初披露された『機動戦士ガンダム アーセナルコマンダー ver.β』のテーマソング、ももクロにとっての最新曲「無 我 夢 中」を披露。サビに3回登場する「DIVE!!」の歌詞に合わせて、客席前方から後方へ繰り返しウェーブを巻き起こすという新たな試みに挑んだ1曲。これからモノノフと一緒に育てていくライブ曲になりそうだ。パフォーマンス中、ステージ両サイドの大型ビジョンには、光輝くペンライトのウェーブの様子が映し出されたのだが、2回目の披露にして既に完成されつつある状況に。長年培ってきたももクロとモノノフとの信頼関係、モノノフ同士のチームワークのなせる業かもしれない。スタジアムでもアリーナでも美しく映える、モノノフと作り上げるニュータイプのライブ曲が誕生した形だ。今後、映像作品などで見た時にもまた違った感動が生まれるに違いない。続いては、玉井詩織の歌い出しや落ちサビが魅力的な「momo」。桃神様に捧げるという意味合いにおいてもとても相応しいナンバーだ。夕暮れと三日月が共存する特別な時間帯に、エレクトリックサウンドが溶け込みながら響き渡っていく。そんな「momo」を経て、最後に披露されたのは「桃色空ピンクゾラ」。夕陽が沈んだタイミングでの「桃色空」でモノノフの思いをひとつにすると、10年ぶりの『桃神祭』本編は終了した。
「桃色空」の余韻に包まれる中、4人がステージを降りると、すぐさまアンコールが沸き起こる。その間、ステージ両サイドのビジョンには、声援を送るチビノフ(子ども達)の姿が次々と映し出されていく。アンコールでのお馴染みの光景ではあるが、イヤーマフを付けて一生懸命に声援を送る子ども達の姿は何度見てもほっこりとした気持ちにさせられる。「ENCORE OVERTURE」が流れ終わると、ビジョンには長生村某所からの中継映像が映し出され、ももクロメンバーから、尼ケ台総合公園内に桃神様をレガシーとして祀ること、そして、同場所に「ももクロ記念館」が設置されることが発表された。長生村がモノノフにとっての新たな聖地となる粋なサプライズ発表で、会場から大きな拍手が巻き起こると、アンコールは五穀豊穣を謳い黄金の国の輝きを願う「ザ・ゴールデン・ヒストリー」でスタート。今回の桃神祭グッズの鯉口シャツをアレンジしたアンコール衣装に着替えた4人が歌いながらメインステージに戻ってくると、いよいよペンライトや照明の演出が完全に映える時間帯へと突入した。アンコールの感謝の気持ちを告げて披露されたのは「ももクロの令和ニッポン万歳!」。日本全国を旅するようなイメージで、トロリーとセンターステージで会場中に笑顔を届けながらパフォーマンスを展開していく。そして、アンコールラストは「追憶のファンファーレ」。未来への希望を呼び覚まし、祝祭感を纏った前向きなメッセージソングで『ももクロ秋の桃神祭2026』DAY2【~祀れ、われらの偶像(アイドル)~】はフィナーレを迎えた。
2日間にわたって行われた『ももクロ秋の桃神祭2026』では、意外性のある曲も含め新旧の楽曲をバランスよくセットリストに配置していた印象を受けた。しっとり聴かせる曲と沸かせる曲、春一らしさを感じさせる曲と過去の桃神祭でも歌われてきた曲、さらに、ももクロらしい応援歌やライブ定番曲、神や宇宙を想起させる世界観の強い楽曲など……。長く活動を続け200曲を越えるレパートリーを持つももクロだからこそ、異なるテーマのDAY1とDAY2それぞれを表現できたのではないだろうか。
毎回、大型ライブイベントの最後には必ず、モノノフと次に会える約束を交わすももクロ。今年も年末には『ももいろクローバーZ クリスマスツアー2026「ももクリDelivery」』と大晦日の『第10回 ももいろ歌合戦』が控えているが、DAY1のアンコールでは早くも来年の大きな発表が行われた。2028年5月に結成20周年を迎えるももクロは、来年1年間を【THE ULTIMATE YEAR】として、20周年に向けた20個のプロジェクトを次々発表していくとのこと。今回発表されたのは来年3月3日(水)に8thアルバム『VOGUE AND ROMANCE』をリリースすることとアルバムを携えてアリーナツアーを開催すること。残り18のプロジェクトについても今から楽しみにしていてほしい。来年2027年は、20周年を迎えるための1年ではなく、20周年のその先を作る1年にすることだと力強く宣言してくれたももクロ。そんなももクロにとっても、モノノフにとっても特別な1年が始まろうとしている。
Text:ATSUSHI OINUMAPhoto:©︎KING RECORDS
<公演概要>
『ももクロ秋の桃神祭2026』
開催日:10月17日・18日
会場:千葉県長生郡長生村 尼ケ台総合公園
特設サイト: https://www.momoclo.net/tohjinsai2026/