『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』が映し出す、グザヴィエ・ドランの新境地と原点
(C)THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
まだ10代のうちに、『マイ・マザー』の監督・脚本家として鮮烈なデビューを飾った、カナダの天才児グザヴィエ・ドラン。その後、『Mommy/マミー』(2014年)、『たかが世界の終わり』(2016年)などで世界的な賞を獲り続け、ついにアラサーとなったドラン監督が、初めて手がけた英語作品が、本作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』だ。
物語の始まりは、2006年のニューヨーク。人気の若手俳優ジョン・F・ドノヴァンが死去したというニュースが大々的に報じられる。多くの人が彼の死の真相を知りたがるなか、その鍵を握っていたのは、彼と長い間文通をしていた11歳の少年・ルパートだった。それから10年。自らも俳優として活躍し始めていたルパートは、あるジャーナリストにドノヴァンとの思い出を話し始める……。
ジョン・F・ドノヴァンを演じるのは、TVドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のキット・ハリントン。
少年時代のルパートを、『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイが演じ、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツなどの豪華な出演陣が脇を固めている。