ベートーヴェン・イヤーはまだ終わっていない!? 『運命』の新たな響きを求めて
2020年のベートーヴェン生誕250年の余韻が未だ続くことを感じさせる魅力的な公演の登場だ(新日本フィルハーモニー交響楽団 #38 ルビー/3月26日&27日:すみだトリフォニーホール)。
“『運命』の新たな響きを求めて”というキャッチコピーの下、古楽界の大物 鈴木秀美が新日本フィルハーモニー交響楽団を指揮する同公演は、コロナ禍によって不完全燃焼に終わったベートーヴェン・イヤーを再び輝かせる力に満ちているようにも思える。
メインの交響曲第5番『運命』からどのような響きが引き出されるのかはもとより、前半に置かれた『ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲』という魅力的な選曲にも注目したい。ソリストとして登場する、崔 文洙(ヴァイオリン)、長谷川彰子(チェロ)&崔 仁洙(ピアノ)の3人のコラボレーションやいかに。そして古楽を知り尽くした鈴木秀美が新日本フィルからどのようなパフォーマンスを引き出すのか。興味は尽きない。
●公演詳細: https://www.njp.or.jp/concerts/14415
●指揮:鈴木 秀美Hidemi Suzuki, conductor
神戸生まれ。