【『スリル・ミー』キャスト対談第1弾】 田代万里生×新納慎也 ~“真実の愛”を描くおっさんずラブ(!?)ペア~
それで今日、初演の台本を見返したら、1ページ目に「演劇は時間だ」と。
新納……分かるような分からんような。
田代僕もまだ分からない(笑)。でももしかしたら、こうやって考えてること自体がもう答えなのかもしれないなと思います。
「新納さんは触ってくれない」(田代) 演じる役者によってニュアンスが変わるのも『スリル・ミー』の魅力
──先ほどお話にも出た通り、田代さんは2014年に伊礼彼方さんとも組んでいますが、新納さんと伊礼さんの「彼」はやはりだいぶ違いますか?
田代全っ然違います! まず僕との年齢差が違うし、おふたりのキャリアと個性ももちろん違う、だから視覚的にも、硬さ柔らかさ強さ太さも全部違う。それによって、僕の「私」も大きく変わります。具体的な例で言うと、伊礼さんはスキンシップが多くて、肩をガッてつかんで「お前!」とかがしょっちゅうあるんですけど、新納さんは触ってくれないんですよ(笑)。
新納ふははは! そうだっけ?
田代そう、だから「私」の「触ってください」っていうセリフの意味が変わってくる。
伊礼さんだと「いつも触ってくれるのに今日はどうして」で、新納さんだと「1回でいいから触って」