昭和の日本を席巻したミステリー『八つ墓村』を令和に舞台化
横溝正史による「金田一耕助シリーズ」の金字塔、『八つ墓村』が舞台化される。1971年に原作が刊行され、1977年に映画化されるやいなや、社会現象級の大ヒットを記録した超有名作。いよいよ2月16日(日)に東京・新橋演舞場にて開幕する。
映画化もドラマ化も数多い同作の舞台化に挑むのは、日本演劇界が誇る老舗・劇団新派だ。これまで、同じく横溝の『犬神家の一族』や、江戸川乱歩の『黒蜥蜴』などの舞台化に成功している。今回は劇団の歴史を牽引してきた水谷八重子と波乃久里子が「小梅」と「小竹」を演じるほか、金田一耕助を喜多川緑郎が演じ、物語の鍵を握る青年・寺田辰弥役には、関西ジャニーズJr.の室龍太があたる。
物語の発端は戦国時代。山中のはずれに住み着いていた8人の落ち武者が、報奨金に目がくらんだ村人のだまし討ちにあい、「末代まで祟ってやる」との言葉を残して死んでゆく。
その後、だまし討ちの首謀者である男・田治見庄左衛門が発狂し、村人7人を手にかけて自殺した。その事件から400年が経過した現代。身寄りのない寺田辰弥は、自らが田治見の血縁であることを知らされる。導かれるままその村へ向かうと、跡取りとして歓待される辰弥。