2021年10月3日 12:00
「運命を感じながら役に臨みました」上白石萌歌、『ソロモンの偽証』に挑む
──物語の中では、高校の残酷さも浮き彫りになってきます。
上白石 私自身、高校3年間は悩んだ時期でした。薄い膜がずっと自分にまとわりついていて、そこから出よう出ようと必死でしたね。ちょっとした傷がどんどん体に広がっていくようで。すごく傷つきやすかったですし、孤独も感じやすかった。長く感じた3年間でした。高校って、みんなが生きづらさを抱えている部分はありますよね。でも、学校だけが世界じゃない。
外にも目を向けて、自分にとっての安らぎの場を作れば生き抜けると思います。
──上白石さんにとっては、デビュー作以来のWOWOWドラマですね、
上白石 『分身』でデビューしたときは、まだ小学校6年生でした。北海道ロケが楽しく、習い事のような感覚だったのを覚えています。でも、「またWOWOWの作品に出たい!」という気持ちは生意気ながら持っていて。戻って来られて嬉しいですし、原点を見つめ直すこともできました。作品に入る前に感じたプレッシャーも、いい作品にしたい思いがあってこそ。重圧も緊張も大事に噛みしめながら演じられたのが、私の成長かなと思っています。
取材・文:渡邉ひかる撮影:川野結李歌
ヘアメイク:冨永朋子(アルール)