2022年11月18日 12:00
「生きることの答えを探したい」森山開次(演出・振付・出演)×王子役・アオイヤマダ『星の王子さま―サン=テグジュペリからの手紙―』待望の再演に向けて
再びそれができることが嬉しいし、楽しみでもあります。
アオイ私は──あんなに身体が動くダンサーたちの中で、恐縮しながらあの場に立たせてもらって、お客さんを置いていっていないか、退屈させてしまってはいないかと考えすぎて、ひとりで苦しくなっていたんです。何日も公演が続いて、同じことを繰り返すことにも不慣れで。でも、その後の2年間はオリンピックがあったり、自分でいろんなところに行ってみたりして、いろんな経験を積んで、ちょっと心構えが変わった──もっと楽しんでできるようにしようという考えになった。だから、今回は全然違います。
──森山さんはこの、世代を超えて多くのファンの心を掴んでいる作品を舞台化するということに、プレッシャーを感じることはなかったのですか。
森山そこまで、作品の大きさに不安を感じることはなかったですね。ただ、言葉を使わないで表現するということについては──いや、不安がないからやっているわけですが(笑)、言葉を使わないダンスだからこそ、この作品をちゃんとやることができるという自信があった。
そういうアプローチの初演でした。それでいて、ダンサーは凄いメンバーが揃い、クリエイターの方々も凄い。