2022年1月7日 10:00
シュルレアリスムがモードに与えた影響とは? 展示「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」開催迫る
展示「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」が1月15日(土)~4月10日(日)で東京都庭園美術館 本館+新館で開催される。
20世紀最大の芸術運動であった「シュルレアリスム」は芸術の枠を超えて、人々の意識の深層にまで影響を及ぼした。革新的な意匠を生み出し、時代を先駆けようとする優れたクリエーターたちの表現は、時にシュルレアリスムの理念と重なり合うものであり、モードの世界にもそれに通底する斬新なアイデアを垣間見れるだろう。
一方、シュルレアリストたちと親交のあったエルザ・スキャパレッリは、シュルレアリスムの潮流のなかで示された特異な感覚を、モードの世界に積極的に取り込んでいく。またシュルレアリストたちは、帽子や靴、手袋といったファッションアイテムを霊感の源として、絵画や写真、オブジェといった作品のなかに生かしていった。
衣裳へのトロンプ・ルイユ(だまし絵)的なイラストの導入や、内側と外側の意識を反転させたようなデザイン等、シュルレアリスムを契機として出現したユニークな発想力は、まさに「奇想のモード」として今日にまで影響を与え続けている。
本展ではさらに、シュルレアリストの感性に通ずるような作品群にも注目し、現代の私たちからみた<奇想>をテーマに、16世紀の歴史的なファッションプレートからコンテンポラリーアートに至るまでを幅広く展覧。