千住真理子がデビュー50周年。記念企画が12月のイザイでスタート
あこがれていた “しわの音”
(C)JUNICHIRO MATSUO
2歳3ヶ月のとき、ふたりの兄がヴァイオリンを習っていたのがうらやましくて、一緒に習い始めた。現在日本画家で4歳ちがいの長兄・千住博と、2歳ちがいの次兄の作曲家・千住明。千住三兄妹が揃ってヴァイオリンを弾いていた時期があるのだ。
「でもふたりとも小学6年生ぐらいでやめてしまって。兄たちは練習が嫌いだったんです。私は練習が好き、ヴァイオリンをいじっているのが好き。そこで差がついたのかなと思います(笑)。でも二人とも上手だったんですよ。
博はものすごく器用で、なんでもほぼ初見で弾ける。弾けてしまうから練習しないんでしょうね。明はちょっと不器用なんだけれども、弾けるようになると、説得力のある、心に訴えかける音楽を奏でる。大人を泣かせる子だと言われていました」
来年5月にはその兄たちと共演するコンサート「千住家の軌跡」も開催。有名な3兄妹なので、すでに何度も共演しているのかと思いきや、3人が一緒にステージに立つのはこれが2度め。しかも25年ぶりだというから、やや意外。
「25年前、3人とも個性が強すぎて妥協しないので、本番の幕が上るまで侃々諤々。