“自分”を愛せなければ幸福にはなれない。『ロケットマン』監督が語る
伝説的なスター、エルトン・ジョンの半生を題材にした映画『ロケットマン』が本日から公開になる。本作はド派手でファンタジックなミュージカルシーンと、観る者の心を掴んで離さないシリアスなドラマが同時進行で描かれる作品で、監督を務めたデクスター・フレッチャーは、きらびやかなシーンと重く複雑な感情がひとつの場面に“同居”することにこだわったという。なぜか? 来日した監督に話を聞いた。
フレッチャー監督は俳優として映画界で活動を始め、子どもの頃にアラン・パーカー監督の傑作ミュージカル映画『ダウンタウン物語』に出演。その後、俳優としてキャリアを重ねながらフィルムメイカーとしても活動を開始。実在の選手の半生を描いた『イーグル・ジャンプ』を監督し、本作の主演でもあるタロン・エガートンとタッグを組み、フレディ・マーキュリーの半生を描いた『ボヘミアン・ラプソディ』では前任の監督が離脱した後の現場を引き継ぎ、作品を完成させた。
『ロケットマン』は『ボヘミアン…』以前から長年に渡って企画が練られてきたプロジェクトで、英国の人気歌手エルトン・ジョンの半生を描いている。イギリスの郊外で生まれた少年レジナルドは家に寄りつかない気難しい父親、子どもに無関心な母親のもとで育ち、音楽に救いを見出す。