三谷幸喜×西島秀俊が語る“男の小ささ”「天ぷらそばで勝ち誇った自分が小さいなと思いました」
(撮影:映美)
三谷幸喜の書く人間は、どの役もつい愛着が湧いてしまう。それは、人間の持っているせせこましさや情けなさ、強情で、見栄っ張りで、不器用なところを、三谷幸喜ならではの視点で愛嬌たっぷりに描き出すからだろう。
9月13日(金) 公開の映画『スオミの話をしよう』にも、そんな愛すべきキャラクターがたくさん登場する。中でもチャーミングなのが、行方不明となったヒロイン・スオミをめぐる5人の男たちだ。スオミの安否そっちのけで、誰がいちばんスオミに愛されていたかマウント合戦する男たちは、揃いも揃って小物ばかり。でも、不思議と憎めない。むしろ知れば知るほどいとおしくなってくる。
そんな元夫の一人、警察官である草野圭吾を演じた西島秀俊とともに、“男の小ささ”についてたっぷり語ってもらった。
バスタブのシーンは二人の共同作業です
――お二人は今回が初タッグ。お互いに対してどんな印象をお持ちでしたか。
三谷僕はお会いするまでは、ものすごくストイックで、寡黙で、ずっと自分の世界に入り込んで考えていらっしゃる方なのかなと思っていたんです。実際、そういう面もお持ちなのですが、現場でご一緒していくうちに、すぐ笑う人だということが判明しまして。