くらし情報『トロント映画祭:哀しくも詩的で妖艶な『Mothering Sunday』』

2021年9月16日 13:00

トロント映画祭:哀しくも詩的で妖艶な『Mothering Sunday』

『Mothering Sunday』 01 Courtesy of TIFF

01 Courtesy of TIFF



舞台は、第一次大戦の数年後。多くの若い命を失ったイギリスの人々は、できるだけ悲しみを忘れて、前に進もうとしている。だが、戦争の影は、まだあちこちにあり、人々に失ったものの大きさを思い出させるのだった。

トロント国際映画祭で上映された『Mothering Sunday』は、そんな状況下に置かれた若い女性ジェーンの姿を、ある日曜日と、近い将来、そしてずっと後の時代を行き来しつつ語るもの。身寄りのないジェーンは、裕福なニヴェン家のメイドとして働いている。ジェーンは、ニヴェン家が親しくするシェリンガム家の息子ポールと密かに親密な関係を持っていた。だが、兄弟で唯一、戦争を生き延びたポールは、両親の期待に応えようと、釣り合った身分の女性と結婚を決める。逢瀬はこれが最後と知るポールとジェーンは、その日、熱い時間を過ごす。
しかし、その後、予想もしないことが起こり……。

フランス生まれの女流監督エヴァ・ユッソンは、哀しみと甘い悦びが交錯するこの物語を、エロチックかつ詩的に描いていく。ジェーンを演じるのは、23歳のオーストラリア女優、オデッサ・ヤング。観客の目を惹きつけてやまない彼女は、今後ハリウッドで引っ張りだこの存在になりそうだ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.