初演から6年経つ今、改めて共有したいフェミニズム。贅沢貧乏『わかろうとはおもっているけど』
(Photo: Kengo Kawatsura)
山田由梨が作・演出を務める贅沢貧乏の『わかろうとはおもっているけど』が11月7日(金)〜16日(日)、東京芸術劇場シアターイーストにて上演される。
『わかろうとはおもっているけど』は、2019年初演、2022年にはフェスティバル・ドートンヌ・ア・パリの公式プログラムとして上演された作品。パリの「演劇で学ぶフェミニズムのやさしい入門書」と評された、劇団を代表する作品のひとつ。今回は劇団初の国内ツアーとして、東京だけでなく、久留米、札幌でも公演が予定されている。
贅沢貧乏『わかろうとはおもっているけど』初演より(Photo: Kengo Kawatsura)
どこにでもいるような普通のカップル、テルとコウ。あるとき、テル が妊娠したという出来事から空気が変わり始め、彼女の友達やなぜか家にいるメイドたちも巻き込まれてゆく、という物語。主人公のテル・コウのカップルには大場みなみ・山本雅幸が、テルの友達には佐久間麻由がパリ公演から続投。メイドには劇団員の大竹このみ、青山祥子が扮する。
初演から年月が経って再演される際に「古くならない作品」という形容は、たいていの場合いいこととして捉えられる。しかし、山田は再演に際してのステートメントで「初演から6年経っても残念ながら全く古くならないこの作品を、 今みなさんと共有したいです」と、「残念ながら」をつけて語る。
贅沢貧乏『わかろうとはおもっているけど』初演より(Photo: Kengo Kawatsura)
なぜなら彼女が「この作品を書いたのは、わたしの人生に『フェミニズム』というものが流れ込んできてまもない頃だった。フェミニズムは世界の見え方をまるっきり変えてしまい、わたしの人生は大きく変わった」「本作は、当事者としてこれらの問題に直面した27歳だった私が必要に迫られて書いた作品だ」からだ。フェミニズムに出会った山田がこの作品の中で描いた「自分の体を自分のものと、堂々と主張することがこわい」「不可視化されている無償の家事労働を女性ばかりが担わなければならない」「傷つけられたことを、傷ついたと言ってはいけないと思い込んでい」るという、女性が誰しも持ったことのあるであろう感覚は、今もなお、変わらず横たわっている。女性と男性のわかりあえなさを「わかろうとおもっている」人々に、どんな展開が訪れるのか。初演からの年月も噛み締めつつ、改めて注目したい。
<公演情報>
贅沢貧乏『わかろうとはおもっているけど』2025年国内ツアー
作・演出:山田由梨
音楽:金光佑実
出演:大場みなみ山本雅幸佐久間麻由大竹このみ青山祥子
【東京公演】
2025年11月7日(金)~16日(日)
会場:東京芸術劇場シアターイースト
【久留米公演】
2025年12月6日(土)~7日(日)
会場:久留米シティプラザ Cボックス
【札幌公演】
2025年12月13日(土)・14日(日)
会場:クリエイティブスタジオ(札幌市民交流プラザ3階)
チケット情報(https://t.pia.jp/pia/search_all.do?kw=%E8%B4%85%E6%B2%A2%E8%B2%A7%E4%B9%8F%E3%80%8E%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%8A%E3%82%82%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%91%E3%81%A9%E3%80%8F&afid=P66)
贅沢貧乏公式サイト:
https://zeitakubinbou.com/
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