2024年3月25日 12:00
サカリ・オラモが東響定期に初登場。「鳥」でつながる大自然の調べ
4月、フィンランドからふたりのアーティストが東京交響楽団の定期演奏会に登場する。
ひとりは、指揮者のサカリ・オラモ。優秀な指揮者を輩出しているフィンランドを代表するマエストロのひとりだ。ラトルの後継者としてバーミンガム市響の音楽監督を務め、フィンランド放送交響楽団、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を歴任、現在はBBC交響楽団の首席指揮者だ。東響とは初共演となる。
サカリ・オラモ (C)Benjamin Ealovega
もうひとりは、フィンランドでもっとも重要なソプラノ歌手アヌ・コムシ。超絶技巧と力強い声の持ち主で、北欧の現代曲も積極的に取り上げてきた。
アヌ・コムシ (C)Ville Paasimaa
今回のプログラムは、北欧のレアなレパートリーが3曲。最後はドヴォルザークの交響曲第8番という構成だ。
演奏会は、ラウタヴァーラの「カントゥス・アルクティクス」で始まる。サブ・タイトルは、鳥とオーケストラのための協奏曲。作曲家が録音した鳥の鳴き声をソリストにした協奏曲だ。鳥の声とオーケストラが響きを交わし合い、さらに両者が一体となって一斉に飛び立つ様子は鳥肌が立つほどの興奮をもたらすだろう。