セルフ・ハンディキャッピングという麻薬【五百田達成の人づきあいがラクになるメンタル術】
五百田達成
突然ですが、「セルフ・ハンディキャッピング」という言葉をご存知ですか?これは、何かに取り組む前に、自分の不利を事前に訴え、失敗した時の言い訳を用意する心理学用語です。
「えー、こういうの私苦手だから、うまく行くか分からないなあ」「すみません、今週ちょっと忙しかったんで、完成にはほど遠いんですけど~」「ほら、私ってコミュニケーションが苦手だから、仲良くなるのが遅いんだよね」
こういうセリフ、言ったり聞いたり、心当たりありませんか?
セルフ・ハンディキャッピングとは失敗した時に、メンタルが傷つかないようにする自己防衛本能です。予防線を張っておくことで、たとえ失敗しても「これは自分の実力が出し切れなかったせいだ」「ちゃんとやっていればできたはずだ」と自尊心を守ることができるというわけです。
緊張してがちがちになるよりは、「たとえ失敗しても自分は悪くない!」くらいの気持ちでリラックスして臨んだ方が結果的にいいパフォーマンスを残せることも多いでしょう。
ですが、セルフ・ハンディキャッピングは、使いすぎるとクセになってしまうのも事実。聞かされたほうもイライラしてしまうことがあります。
「味見してないから、おいしいかどうか分からないなあ」