くらし情報『「他人のIDを不正入手」「ヤフオクで架空出品」…巧妙なネット詐欺の法的問題点は?』

2016年11月17日 12:00

「他人のIDを不正入手」「ヤフオクで架空出品」…巧妙なネット詐欺の法的問題点は?

が禁止しています。これに抵触する場合、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金とされています(同法12条)。

■「チケットの架空販売」は何罪に?

この者らは、さらに不正に取得したIDなどを使って他人になりすまし、「ヤフーオークション」(ヤフオク)で、コンサートチケットを出品し、落札した者から代金を受け取りながら、チケットの送付をしないということを繰り返していたようです。

まず、不正に取得したIDなどでヤフオクを利用していたということなので、これは他人のIDやパスワードで不正アクセス行為をしていたということです。不正アクセス行為は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金とされています(不正アクセス禁止法11条)。

次に、チケットを出品して代金を受け取りながら、チケットの発送をしていません。そもそも他人のIDでログインをしている時点で架空の出品であることが強く推認され、当初から代金を受け取ってもチケットの発送をするつもりはなかったであろうと思われます。他方で、購入者はチケットを取得できると信じて購入しているでしょう。


したがって、このような行為は詐欺行為であるといえます(刑法246条1項)。

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