線路内侵入、駅員にクレーム…「撮り鉄」がよくやるマナー違反って法的にどうなの?
電車の運転士に向かって「もっと前にすすめ!」と怒鳴ることも「威力」に当たると考えられるわけです。威力業務妨害罪に当たる場合、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」で処罰される可能性があります。
■(他の乗客に迷惑がかからないよう)撮影行為を制止した駅員に対し、名指しでクレーム
こうした行為も、クレームの方法や程度によっては「威力」に当たる場合もあると思います。その場合、威力業務妨害罪が成立すると考えます。
■ロープを切断して線路内に立ち入る
ロープを切断する行為については、器物損壊罪(刑法261条「3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料」)が成立しますし、線路内に立ち入る行為については鉄道営業法37条違反・建造物侵入(刑法130条前段「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」)・威力業務妨害罪が成立し得ると考えます。
■踏切に三脚を設置する
こうした行為についても、三脚を設置した位置によっては鉄道営業法37条違反・建造物侵入罪が成立するでしょうし、設置の仕方によっては鉄道のお仕事を妨害しかねませんから威力業務妨害罪が成立する場合もあるかと考えます。