電車遅延で試験が受けられず…こんな時は鉄道会社に損害賠償できる?
気が付けばもうすぐ2月に入り、いよいよ受験シーズンも本格的にやってきますね。最後の追い込みとばかりに、勉強に勤しんでいる学生も多いことでしょう。
気合を入れて勉強し、体調も完璧で試験に臨む。そんなとき意外な落とし穴になるのが、公共交通機関の遅延です。
今年のセンター試験も雪となり、電車などが遅れて開始時刻を遅らせるケースがありましたが、人身事故による電車運転見合わせや事故渋滞によるバスの遅れの場合、同様の措置をとってくれるとは限りません。
公共交通機関の見合わせや大幅遅延で試験が受けられず不合格となった場合、鉄道会社やバス会社に損害賠償を請求したくなります。そのようなことは可能なのでしょうか?星野法律事務所の星野宏明弁護士に伺いました。
Q.公共交通機関の遅延等で試験を受けられなかった場合、鉄道やバス会社に損害賠償を請求できる?
*画像はイメージです:https://pixta.jp/
A.残念ながらできません。
鉄道会社やバス会社と顧客は旅客運送契約を結んでいますが、そのなかに「時間通りに顧客を運ぶ」という契約はありません。
あくまでも運賃を支払った客を目的地まで安全に運ぶことを約束しており、遅延による損害については責任を負わないと規定をされている会社がほとんどです。