亡くなった夫に隠し子がいて遺産分割を要求された…支払い義務はある?
そのため、ご質問に対する回答としては、“隠し子”もいち相続人として、平等な相続権を有するため、遺産分割協議等によって相続分を定めることが必要になります。
余談にはなりますが、実際上、父の死亡時において認知などによって亡父と隠し子の間に法律上の親子関係が発生していることが戸籍等から明確になっていれば、実際の銀行口座名義の変更等においては亡父の出生時から死亡時までの戸籍謄本の提示が求められることが通常で、それを取得する際に、隠し子の存在が明らかになることが多いです。
このような場合、隠し子とされる本人ですら、相続が発生したあとに連絡を受け、自身の実親の存在を知るということも少なくありません。
もとの家族からすれば唐突にきょうだいが現れたということで戸惑うこともあるかもしれませんが、きょうだいが増えたことを前向きにとらえられるような日が訪れるといいですね」(大達弁護士)
「隠し子」は、レアケースのようにも思えますが、弁護士業務では比較的珍しくない話なのだそう。仮に遺産相続の際にそのようなことに遭遇した場合は、専門の弁護士に相談すると、明確な答えを出してくれることでしょう。