都立高校で導入されている「地毛証明書」の提出…法の専門家の見解は?
先日、都立高校の約6割が入学時に生徒の髪の色やパーマが「地毛」であるかどうかを確認するため、「地毛証明書」を提出させていると大手新聞社が報じ、驚きの声があがりました。
学校側は規律を守るためなどの狙いから入学時に証明書の提出を求めているようで、一定の理解も得られている模様ですが、「時代錯誤だ」「人権を無視している」など、否定的な意見もあり、賛否両論となっているようです。
様々な意見があるようですが、法的にみてどうなのか。エジソン法律事務所の大達一賢弁護士にご意見をお伺いしました。
Q.都立高校で行われているという「地毛証明書」の提出。違法ではない?
*画像はイメージです:https://pixta.jp/
A.裁判では違法とされない可能性が高い。
「“合法性”という意味においては違法とまではいえないのだろうと思われます。
その理由として、まずおおもとに、「国公立である、私立であるを問わず、学生の教育と学術の研究を目的とする公共的な施設であり、法律に格別の規定がない場合でも、その設置目的を達成するために必要な事項を学則等により一方的に制定し、これによって在学する学生を規律する包括的権能を有するものと解すべきである」