「別居中の夫がお金を持ち出す…」家族間の窃盗は刑罰が無いってホント?
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「この間うちの子が、勝手に私の財布からお金をとったのよ」「どうもウチの旦那、私の財布からお金を抜いてる気がするのよね」
こんな話、したり聞いたりしたことはありませんか?子どもや夫が、母や妻のお金を盗むケースでは、家族間のトラブルのため、中々明るみに出ないことでもあります。果たして家族間のこの行為は犯罪になるのでしょうか。
■窃盗罪が成立する?
先ほどの話を聞いて、皆さんは窃盗罪に該当するのではないかと考えるのではないでしょうか。窃盗罪について、刑法は次のように規定しています。
第235条「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」
さきほどの話の場合、自分の財産以外の財産を盗るのですから、「他人の財物」という要件は満たしますよね。次に、「窃取」とは、当該財物を占有する者の意思に反して、当該財物の占有を移転させること、と説明されます。
つまり、財物を掌握している人の許可を得ずに財物を移転してしまう行為、ということです。