くらし情報『「別居中の夫がお金を持ち出す…」家族間の窃盗は刑罰が無いってホント?』

「別居中の夫がお金を持ち出す…」家族間の窃盗は刑罰が無いってホント?

上記の結論がみえていることから、実務上、検察官は上記事例のような場合には不起訴処分にすることが多いようです。

■別居中の親族が盗みを働いたら?

それでは、息子が既に家を出て家庭をもっているにも関わらず、実家に帰ってきた際に母親の財布からお金を盗った場合はどうでしょうか?あるいは、離婚紛争中で別居している夫が、妻の留守中に家にやってきて、テレビやパソコンを盗った場合は?

ここでもう1度、刑法244条を確認してみましょう。同上が免除する対象は、①配偶者、②直系血族、③同居の親族の3つです。

③の「親族」は、①②に該当しない親族(例えば、いとこや、義理の父母など)を意味し、③にだけ「同居の」という要件が加わっています。

この条文を反対に解釈すると、①②の場合は同居要件は不要という解釈になります。

つまり、別居中の配偶者や、既に独立して家庭をもった子どもが、家族の財物を盗ったとしても刑法244条が適用されて刑は免除されます。

そのため、例えば、別居中の夫が妻の留守中にやってきて、通帳を持ち出して預金を引き出してしまったとしても警察は相手にしてくれないと考えたほうが良いということです(なお、住居侵入罪や、金融機関への詐欺(罪)

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
漫画家・脚本家募集LPバナー 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.